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亀田和毅の世界戦が当日中止に。何があった?体重超過から「体調不良」まで、本人の怒りとWBA「優先権」の行方


亀田和毅選手が出場する予定だったWBA世界フェザー級タイトルマッチが、試合当日に中止になりました。「何があったの?」「体重超過と体調不良はどう関係しているの?」「この後どうなるの?」と気になった方も多いのではないでしょうか。

この記事では、スポーツ報知、中日スポーツ、デイリースポーツ、日刊スポーツなどの報道をもとに、前日計量から中止までの流れ、亀田選手の言葉、WBAの対応、亀田選手のプロフィールをまとめます。対戦相手のブランドン・フィゲロア選手本人のコメントは、報じられていません。

要点

  • 亀田和毅選手(35)が、米ラスベガスで現地時間10月17日(日本時間18日)に挑む予定だったWBA世界フェザー級タイトルマッチが、試合当日の朝に中止になった。
  • 王者フィゲロア選手は前日計量で2度とも規定体重を超えて王座を剥奪され、当日朝に「体調不良」を理由に棄権した。
  • 亀田選手は「プロとして失格」と怒りをあらわにした。WBAの立会人から王座決定戦の優先権を約束されたと話す一方、WBA会長は別の見解を示し、WBAの委員会の判断が注目されている。

試合前:亀田選手は「非常に調子が良く」

デイリースポーツによると、亀田選手はWBA世界フェザー級3位として、同級王者のフィゲロア選手に挑む予定でした。試合会場は、ラスベガスのザ・コスモポリタンです。勝てば、亀田選手にとってWBOバンタム級、WBC暫定スーパーバンタム級に続く、世界3階級制覇となる一戦でした(中日スポーツ)。

亀田選手は現地時間10月14日に練習を公開し、「非常に調子が良く、試合も楽しみです」「日本で応援してくれる皆さまに良い報告ができるよう、必ず勝ちます」とコメントしていました(デイリースポーツ)。日本選手が勝てば、2010年の長谷川穂積さん以来、16年ぶりのフェザー級世界王者になるところでした。

前日計量:フィゲロア選手が体重超過で王座剥奪

前日計量は、現地時間10月16日(日本時間17日)に行われました。中日スポーツによると、結果は次のとおりです。フェザー級の規定体重は126ポンド(約57.15キロ)です。

選手 結果
亀田和毅 125.8ポンド(約57.06キロ)で一発パス
フィゲロア(1回目) 127.4ポンド(約57.78キロ)で超過
フィゲロア(1時間後の再計量) 126.8ポンド(約57.51キロ)で超過

フィゲロア選手は計量失格となり、王座を剥奪されました。日テレNEWS NNNによると、興行プロモーターのプレミア・ボクシング・チャンピオンズが、体重超過による計量失敗とタイトル剥奪を発表しています。

試合は、亀田選手が勝てば新王者、引き分けかフィゲロア選手が勝てば王座は空位となる、変則のタイトルマッチとして行われることになりました。スポーツ報知によると、フィゲロア選手はその後の公開計量に姿を見せませんでした。

亀田選手の経歴や、変則タイトルマッチ・当日計量の仕組みは、[亀田和毅とは?35歳、世界3階級制覇を懸けた一戦とは。

亀田選手は、セレモニー計量で鍛え上げた体を見せ、「体重超過は失礼だ。自分もつらい思いをして体を作り上げてきた」とコメントしました(中日スポーツ)。

なお、亀田選手の計量結果を、スポーツ報知は「56.9キロ」と伝えていて、中日スポーツの数字と少し違います。

当日計量「プラス12ポンド」の合意

スポーツ報知によると、体重差が大きすぎると危険なため、試合を成り立たせる条件として、フィゲロア選手に、試合当日の午前9時の計量で、規定体重プラス12ポンド(約5.44キロ)以内に収めることを課していました。この条件は、プロモーター、フィゲロア選手陣営、TMK陣営の話し合いで合意されていました。

試合当日の朝:中止まで

スポーツ報知によると、試合当日の流れは次のとおりです。

  • 午前5時40分:プロモーターから亀田選手側に、フィゲロア選手が体調を崩したため試合ができない、という一方的な連絡が入る
  • 午前7時:亀田選手が起床
  • 午前9時:当日計量の時間。フィゲロア選手本人も、陣営も、誰一人姿を見せなかった
  • その後:正式に中止が決まったと連絡が入る

亀田選手は、納得できる説明がないまま、当日計量の時間を過ぎたと伝えられています。

海外メディアが伝えた主催者側の説明

アメリカのボクシング専門メディア「BoxingScene」は、フィゲロア選手が前日計量の後に「とても体調を崩した(very ill)」ため試合を取りやめ、試合が中止になったと、関係者が確認したと伝えています。体調不良の具体的な内容は伝えられていません。

亀田選手の言葉

「せめて言葉を交わすことはできたはず」

スポーツ報知によると、和毅選手は、フィゲロア選手側の対応について次のように話しています。

プロとして失格だと思います。せめて、公開計量・当日計量で顔を出すなり、病院にて会えないなら、トレーナーの誰かがビデオ電話でつなげるなりで言葉を交わすことはできたはず。

報道によると、フィゲロア選手は前日計量後の公開計量に姿を見せず、試合当日の計量にも本人・陣営ともに誰も来ませんでした。和毅選手の言葉は、試合ができないこと自体よりも、説明や対面の機会がないまま中止に至った対応の仕方に向けられたものです。

一方で、フィゲロア選手本人のコメントは、今回確認した報道では見つかりませんでした。アメリカのボクシング専門メディア「BoxingScene」は、フィゲロア選手が前日計量の後に「とても体調を崩した(very ill)」と関係者が確認した、と伝えています。

「莫大な費用をかけて、強化合宿にも行って」

和毅選手は、準備にかけてきたものについても語っています。

こっちも莫大な費用をかけて、強化合宿にも行って、人生賭けて戦いに来てるのにすごく残念です。

(スポーツ報知)

この「強化合宿」について、デイリースポーツは7月30日、和毅選手がメキシコ合宿に出発したと伝えていました。IBF・WBO世界スーパーフェザー級王者のエマヌエル・ナバレッテ選手のジムに入り、スパーリングを重ねる合宿です。和毅選手は出発前、ナバレッテ選手について「フィゲロアよりもう一段階強い。最後までできたら自信になる」と話し、試合までは帰国せず、直前に米国入りする予定だとしていました。

試合直前の10月14日には、ラスベガスで練習を公開し、「非常に調子が良く、試合も楽しみです」「必ず勝ちます」とコメントしていました(デイリースポーツ)。

なお、費用の具体的な金額は報道されていません。

「お金の問題じゃない」

スポーツ報知によると、フィゲロア選手には、制裁としてファイトマネーからの一定割合の没収と、TMK側への譲渡が見込まれています。これに対して和毅選手は「お金の問題じゃない」と話し、怒りがおさまらない様子だったと伝えられています。

一夜明けて:「俺は一人じゃないんやな」

サンケイスポーツによると、亀田選手は日本時間19日、Instagramで関係者やファンへの感謝をつづりました。約3か月のメキシコ合宿について「過去一番の仕上がりで、試合をするのが自分でも本当に楽しみでした」と振り返り、「でも、この3ヶ月間は絶対に無駄じゃない」と前を向いています。

「今回、改めて感じたのは、『俺は一人じゃないんやな』ということです」「亀田和毅を心から応援してくれる方が、全世界にこんなにもたくさんいる。それだけで、俺はもう勝ちです」とつづり、「必ず近いうちに、皆さんに良い報告をさせていただきます」と結んでいます。

現地メディアの取材には、「僕だって100%の状態ではありません。10キロも体重を落としているのですから」と話し、47試合で一度も体重超過をしたことがないとして、体重を守ることはプロの義務だと訴えました(RONSPO)。

WBAの対応

王座決定戦を行う場合、和毅選手に優先権

スポーツ報知によると、WBAからは、王座決定戦を実施することになった場合は、和毅選手が計量をクリアしたことを評価し、優先権を与えると伝えられました。

ここで大事なのは、これが「王座決定戦を行う場合」という条件付きの伝達だという点です。報道では、次のことはまだ分かっていません。

  • 王座決定戦が実際に行われるかどうか
  • 時期・会場・対戦相手
  • 「優先権」の具体的な中身(出場が保証されるのか、など)

「優先権」をめぐる続報:WBA会長は別の見解

RONSPOによると、亀田選手はWBAの立会人から、空位の王座を争う決定戦への優先権を約束されたと話し、Instagramにも「プロモーターおよびWBAから次回のWBAフェザー級王座決定戦における優先権をいただく約束を交わしました」とつづりました。

ところが、WBAのヒルベルト・メンドーサ会長は自身のXで、「問題はフィゲロア-亀田戦が任意の防衛戦(選択防衛戦)だったという点だ」と投稿し、ランキング1位のミルコ・クエジョ(クエリョ)選手と、2位の中野幹士選手による決定戦を示唆しました。最終的には、10月19日(日本時間20日)に開かれるWBAの世界選手権委員会で決まるとしています(日刊スポーツ、RONSPO)。

日刊スポーツは、ランキングを最も重視するのは主要4団体に共通する考え方だと解説しています。2025年12月には、寺地拳四朗選手がIBF王者への挑戦を前日計量後の王者の体調不良で中止にされ、王座決定戦の優先権を求めましたが、選択防衛戦だったため認められなかった例があります。委員会の結論が出たら、この記事でもお伝えします。

フィゲロア選手への制裁は「見込み」

スポーツ報知は、フィゲロア選手への制裁として、ファイトマネーの一定割合の没収とTMK側への譲渡が「見込まれそう」と書いています。正式に決まったものではありません。

没収される割合や金額、誰が正式に決めるのか、それが和毅選手側の費用の補償にあたるのかは、報道では伝えられていません。

亀田和毅選手のプロフィール

35歳、TMKジム所属の元世界2階級王者

亀田和毅選手は、TMKジム所属のプロボクサーです。2026年7月の記事では34歳、10月の記事では35歳と紹介されていて、この間に誕生日を迎えています。

中日スポーツによると、これまでにWBO世界バンタム級と、WBC世界スーパーバンタム級暫定の王座を獲得しています。デイリースポーツは「元世界2階級王者」と紹介しています。

デイリースポーツによると、7月にメキシコ合宿へ出発する際、和毅選手は「15歳でメキシコに行って、これまでいろいろな経験をしてきた」と話しています。10代でメキシコに渡ってボクシングを学んだ経歴があり、試合前の公開練習では、現地の取材にスペイン語で対応したと伝えられています。

戦績

デイリースポーツによると、今回の試合が決まった2026年7月の時点での戦績は、47戦42勝(23KO)5敗です。今回の試合は行われなかったため、この戦績は変わっていません。

2025年5月のレオ戦から、1年以上ぶりの再起戦

デイリースポーツによると、和毅選手は2025年5月、IBF世界フェザー級王者のアンジェロ・レオ選手(米国)に挑みましたが、0-2の判定で敗れ、3階級制覇はなりませんでした。試合後には現役を続ける意向を示しています。

それ以来の試合となったのが、今回のWBA世界フェザー級タイトルマッチです。2026年7月11日、和毅選手は大阪府吹田市で開かれたTMKジムの主催興行のリングで、「次戦の世界タイトルマッチが決まりました。アメリカでフィゲロアに挑戦します」と自ら発表しました。このとき、「必ずフィゲロアを倒して3階級制覇をして、日本で防衛戦、日本人対決に持っていきたい」とも話しています(デイリースポーツ)。

今回の試合の仕組み

ニュースに出てくる言葉の意味を、今回のケースに沿って説明します。

前日計量:試合の前日に体重を量る

ボクシングは、体重ごとに「階級」が分かれています。フェザー級の上限(規定体重)は126ポンド(約57.15キロ)です。試合の前日に計量を行い、この体重以下であることを確かめます。

中日スポーツによると、現地時間10月16日の前日計量で、和毅選手は125.8ポンドで一発パスしました。一方、フィゲロア選手は1回目が127.4ポンド、1時間後の再計量でも126.8ポンドで、2回とも上限を超えました。なお、スポーツ報知は和毅選手の計量結果を「56.9キロ」と伝えていて、数字が少し違います。

王座剥奪:体重超過の王者はベルトを失う

王者が前日計量で体重をクリアできないと、王座を剥奪されます。今回、フィゲロア選手は試合をする前にベルトを失いました。

変則タイトルマッチ:勝敗によって結果が変わる

王者が王座を失っても、試合自体は行われることがあります。今回の試合は、次のような「変則のタイトルマッチ」として行われる予定でした(スポーツ報知)。

  • 和毅選手が勝った場合:和毅選手が新王者
  • 引き分け、またはフィゲロア選手が勝った場合:王座は空位(王者がいない状態)

体重をオーバーした選手が勝っても、ベルトは手に入らないという仕組みです。

まとめ

  • 亀田和毅選手のWBA世界フェザー級タイトルマッチは、試合当日の朝、王者フィゲロア選手の「体調不良」を理由に中止になりました。フィゲロア選手は前日計量で2度とも規定体重を超え、王座を剥奪されていました。
  • 亀田選手は「プロとして失格」と怒りをあらわにする一方、一夜明けて「俺はもう勝ちです」とファンへの感謝をつづりました。
  • 亀田選手はWBAの立会人から王座決定戦の優先権を約束されたと話していますが、WBA会長はランキング1位と2位による決定戦を示唆しています。最終的な判断は、WBAの世界選手権委員会に委ねられています。
  • 亀田選手は元世界2階級王者で、今回は3階級制覇がかかった一戦でした。

参考・出典