【大谷翔平】復帰はいつ?「24日」と「厳しい」報道が食い違う本当の理由
「大谷翔平 復帰」と検索すると、同じ日の記事なのに「24日に復帰へ」と「24日復帰は厳しい」という正反対の見出しが並んでいて、結局どっちなんだと困っている方は多いと思います。どちらもデマではありません。実は、両方とも取材にもとづいた記事で、見ている角度が違うだけなのです。
この記事では、現時点(日本時間2026年9月21日)で確定している情報と、まだ「ニュアンス」でしかない情報をはっきり分けたうえで、なぜ報道が割れるのか、復帰までに何が残っているのか、数日ズレると何が起きるのかを順番に整理します。読み終えるころには、次に新しいニュースが出たときに自分で判断できる状態になっているはずです。
大谷翔平の復帰日はいつ? 最短は9月24日(日本時間)
ロバーツ監督「次のカードで見られる可能性は高い」発言
まず、いちばん新しい材料から。現地9月19日(日本時間20日)の試合前後に、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が大谷翔平選手の状態について語りました。
報道各社が伝えている発言は、おおむね次のような内容です。スポーツ報知は「次のカードで彼の姿が見られる可能性は高いと思う」と伝え、日刊スポーツやデイリースポーツは「次のシリーズで彼を見られる可能性は十分にある」という趣旨で報じています。この日の練習については「トラジェクトアークを相手に打った。30〜40スイングぐらいしたと思う。それを終えた後も状態は良かった」という説明がなされました。
なお、会見の一字一句すべてが公開されているわけではなく、各社が要点を切り取って報じている形です。ここで押さえておきたいのは、監督が使ったのが「可能性は高い」「十分にある」という見込みの言葉であって、「24日に復帰させる」という断定ではない、という点です。この温度感の違いが、後述する報道の食い違いの出発点になります。
復帰候補になっている本拠地パドレス3連戦の日程
復帰の舞台として名前が挙がっているのが、本拠地ドジャースタジアムでのサンディエゴ・パドレス3連戦です。日本時間では9月23日・24日・25日の3試合にあたります。
このうち最短の復帰候補が日本時間9月24日、シリーズ第2戦です。中日スポーツも「最短復帰は24日の第2戦」と報じています。なぜ初戦の23日ではないのかは、後半で説明する15日間ILの仕組みで決まっています。
パドレス3連戦のあとは、敵地でのジャイアンツ3連戦(日本時間9月26日・27日・28日)が組まれており、これがレギュラーシーズンの最終盤となります。
日本時間では何日の何時から? 生中継・配信のチェック方法
試合開始は現地の夕方、日本時間では午前中になるのが基本です。デーゲームか薄暮開催かで前後するため、「何時何分から」は直前まで確定しません。
視聴方法について確実なのは次の流れです。まず、ドジャース戦は2026年シーズンもLeminoが配信対象としてスケジュールを公開しています。加えて、地上波・BS・その他の配信サービスでの中継有無は試合ごとに異なります。
そして最も重要なのが、当日のスタメン発表です。ドジャースの公式X(@Dodgers)やMLB公式アプリでは試合数時間前にラインナップが出るため、「大谷の名前が入っているか」はそこで確定します。監督の会見も現地の試合前に行われるので、日本時間では試合当日の午前に情報が動くことになります。
なぜ「24日復帰」と「復帰は厳しい」の2種類の報道があるの?
スポーツ報知は「現実味」、サンケイスポーツは「厳しい状況」と真逆
ここが本題です。同じ時期の報道でも、トーンがはっきり分かれています。
スポーツ報知、日刊スポーツ、デイリースポーツ、中日スポーツなどは、監督の前向きな発言と練習の進捗を軸に「24日にも復帰へ」と報じました。一方、サンケイスポーツは、リハビリがスローペースで推移していることを軸に、23日(日本時間24日)のパドレス戦復帰は「厳しい状況」と報じています。
どちらかが誤報という話ではありません。同じ会見を聞いて、同じ練習を見て、どの要素を重く見るかが分かれた結果です。
食い違いの正体は「監督の言葉」と「現場の条件」のズレ
整理すると、こういう構図になります。
前向き報道が重視しているのは、監督の「可能性は十分にある」という発言、痛みが消えていること、打撃練習の強度が上がっていること、ベースランニングをこなしたこと。つまり上向きの材料です。
慎重報道が重視しているのは、IL入りから復帰まで一つひとつの段階を丁寧に踏んでいること、試合から1か月以上離れていることによる実戦勘、そして高強度のプレーに体が耐えられるかという耐久性の問題。つまりまだ埋まっていない空白です。
この二つは矛盾しません。「体は良くなっている」ことと「まだ最後の確認が済んでいない」ことは同時に成立します。そして最終的な判断を握っているのは、記者ではなく球団です。
ロバーツ監督がコーチ陣に出した“厳命”=実戦に近い打席を経験させろ
食い違いの核心にあるのが、ロバーツ監督が打撃コーチ陣に伝えている条件です。サンケイスポーツが伝えた監督の説明は、およそ次のような内容でした。
フィールドで打つところを見たいが、大谷がケージで打つのを好むことも分かっている。コーチが投げる打撃練習の球を打ち、トラジェクトアークの球を打って、実戦に近い打席を経験する。そういう流れを考えており、打撃コーチたちにもそのことは強く伝えている——。
つまり、「実戦に近い打席(ライブBP=生きた投手を相手にした打撃)をクリアすること」が復帰の最終条件として設定されている、ということです。監督自身も、ライブBPについて「そこで強度はさらに上がる。それでどうなるかを見るのは良いテストになる」と述べています。
さらに、ベイツ打撃コーチは、打撃に〝危険サイン〟が出ていないかを注視していると明かしています。「左膝より、右腕の方が大きな懸念だった。片手のフォロースルーはショウヘイが何か不安を抱えているサイン」という説明で、スイング後に右手一本になるのは患部に違和感がある証拠になるといいます。ただし、これは以前の心配についての話で、サンケイスポーツによれば、現状は両腕のフォロースルーになっているとのことです。それでも、マシン相手に強く振れることと、生きた球に対して無意識に体が守りに入らないことは別問題で、そこを実戦に近い打席で確かめる、ということでしょう。この「片手のフォロースルー」の意味は、大谷翔平のケガは膝?腕? コーチが明かした「片手スイング」の危険サインとはで詳しく解説しています。
この条件をクリアできるかどうかで、24日か数日ズレるかが決まる
ここまで分かると、二つの報道の関係がすっきりします。
「実戦に近い打席」を予定どおりこなせれば → 日本時間24日の復帰が現実味を帯びる。逆に、そこでわずかでも違和感が出たり、日程的に間に合わなかったりすれば → 数日後ろにズレる。
どちらに転ぶかは、現地9月21日〜22日あたりのライブBPの結果次第です。だからこそ、同じタイミングで「可能性は高い」と「厳しい」が併存している。現時点で「◯日に復帰します」と言い切れる情報は、まだ誰も持っていないのが実情です。
復帰までに残っているハードルは?
段階を追って見ると、いま全体のどのあたりにいるのかが分かります。報道されている日付は現地基準です。
ステップ1=スイング再開(9/15)
IL入り後、しばらくスイングを完全に止めていた時期を経て、現地9月15日にスイングと打撃練習を再開しました。ここが出発点です。患部を休ませる段階から、動かす段階に移ったことを意味します。
ステップ2=コーチの投げる球を打つ(9/17)
次が、コーチが投げる打撃練習の球を打つ段階。現地9月17日ごろから始まっています。止まった球(ティー)から、動く球へ。ただしコーチが投げる球は速度も軌道も打ちやすく調整されており、あくまで感覚を戻す段階です。
この時期、ロバーツ監督は「痛みはもうない」「入ってくる情報はすべて非常にポジティブだ」と説明し、膝や腕、二頭筋の筋力を戻す段階に入っていることを明かしています。
ステップ3=高性能マシン「トラジェクトアーク」(9/19)
現地9月19日、練習は「トラジェクトアーク」を使った段階に進みました。これは等身大の投手の映像とマシンを組み合わせ、実際の投手の投球フォームとボールの軌道を再現する高性能マシンです。投手のモーションに合わせてタイミングを取る練習ができるため、実戦の一歩手前の位置づけになります。
この日は30〜40スイングを行い、終了後の状態も良好。打撃コーチからは「強度でいえば100%の状態」という評価が出ています。
ステップ4=実戦に近い打席 ← いまここが最後の関門
そして残っているのが、生きた投手を相手にするライブBPです。マシンとの決定的な違いは、投手の間合い、球種の読み合い、そして打者が無意識に受けるプレッシャーがあること。ここで右腕に不安が出ないか、フルスイングを繰り返しても耐えられるかが確認されます。
現時点の報道では、この段階にはまだ進んでいません。つまり、復帰の可否を分ける最後の一歩がまだ残っている状態です。
走塁は9/19にクリア済み。残るは“打席の感覚”だけ
一方、走塁については現地9月19日にクリアしています。試合開始の約2時間30分前にグラウンドに姿を見せ、一〜三塁間、一〜二塁間、二〜本塁間で約8分間に計5本のダッシュを実施しました。
打撃と走塁のうち、走塁側は通過。残るのは打席の感覚だけ、という構図が見えてきます。
15日間のILって何? 最短で戻れる日が決まっている仕組み
ILは「負傷者リスト」。入ると一定期間は試合に出られない
IL(Injured List=負傷者リスト)は、ケガや故障の選手を一時的にロースターから外す制度です。チームは空いた枠に別の選手を登録でき、外れた選手は所定の期間、試合に出られません。
MLBのILには10日間、15日間、60日間などの区分があります。ポイントは、投手(および二刀流選手)は最低15日間と定められている点です。大谷選手は二刀流選手として「投手扱い」となるため、10日ではなく15日が適用されます。
大谷は9月8日にさかのぼってIL入り=最短復帰が23日(日本時間24日)になる理由
球団は現地9月11日にIL入りを正式発表しました。理由は「右上腕二頭筋の炎症」です。ドジャース移籍後は初で、エンゼルス時代の2023年9月以来、3年ぶり3度目のIL入りとなります。
重要なのは、この登録が現地9月8日にさかのぼって適用されたことです。ILには、直近で試合に出ていない日を遡及してカウントできる仕組みがあり、実際に大谷選手は現地9月7日のレッズ戦を最後に欠場していました。
そこから15日間を数えると、復帰可能になるのは現地9月23日。日本時間では9月24日です。これが「最短24日」という数字の正体であり、球団の意向とは無関係に制度上決まっている日付です。つまり、9月24日より早い復帰は制度上ありえず、逆に遅れる可能性だけが残っている、ということになります。
なお背景として、大谷選手は現地9月3日から、左膝の炎症、右上腕二頭筋、首の違和感などで4試合連続で欠場し、7日に出場した直後に、再び右腕に違和感が出た経緯が報じられています。今回のIL入りは、単発のアクシデントというより、複数の不調が重なった末の判断という側面があります。
復帰が数日ズレたら何が起きる? レギュラーシーズン残り試合から逆算
最短復帰なら残り最大5試合に出場できる
カレンダーで確認します。日本時間9月24日に復帰した場合、残るのはパドレス戦の24日・25日、そしてジャイアンツ戦の26日・27日・28日。最大5試合です。
この5試合という数字が持つ意味は、単なる出場機会ではありません。ポストシーズンに向けて実戦の打席を積める、最後の練習期間だという点にあります。
ズレた場合、実戦の打席を積まずにポストシーズンへ突入するリスク
もし復帰が2〜3日ズレれば、残りは2〜3試合。1週間ズレれば、レギュラーシーズンでの出場はゼロになります。
ここで効いてくるのが、ドジャースがすでに地区優勝を決めているという事情です(日本時間9月18日に確定と報じられています)。上位シードでワイルドカードシリーズを回避する場合、レギュラーシーズン最終戦から次の実戦まで数日の空白が生まれます。
つまり最悪のシナリオは、1か月以上まともな打席に立たないまま、いきなり短期決戦の初戦を迎えるというもの。慎重報道が懸念している「実戦勘」とは、まさにこの点です。一方で、無理に戻して再発させれば、ポストシーズン全体を失いかねない。球団が慎重にならざるを得ない理由が、ここにあります。
地区シリーズ初戦まで残り2週間のカレンダー
2026年のポストシーズン日程は、報じられている範囲では現地9月29日〜10月2日がワイルドカードシリーズ、現地10月3日〜10月10日が地区シリーズ(ディビジョンシリーズ)です。
この記事を書いている日本時間9月21日から数えると、地区シリーズ初戦までおよそ2週間。レギュラーシーズン最終戦(日本時間9月28日)からは約5日間の空きがあります。この2週間をどう使うか——数試合の実戦で仕上げるのか、それとも練習だけで初戦を迎えるのか。復帰日が数日ズレるかどうかは、その意味で単なる日付の問題ではありません。
まとめ|現時点で分かっていること・まだ分からないこと
確定している情報/監督の“ニュアンス”にすぎない情報の線引き
最後に、いちばん大事な整理をします。
確定している事実は、次のとおりです。大谷翔平選手は現地9月8日にさかのぼって15日間のILに入っており、理由は「右上腕二頭筋の炎症」であること。制度上の最短復帰日は現地9月23日=日本時間9月24日であること。リハビリはスイング再開(現地15日)→コーチ投げ(17日)→トラジェクトアーク(19日)と段階を踏み、走塁も19日にクリアしていること。そして、ロバーツ監督が打撃コーチ陣に「実戦に近い打席を経験させる」ことを強く伝えていること。また、投手としては、今季中の復帰を断念し、打者に専念する方針が、9月8日に本人から明かされています。
まだ確定していないことは、こちらです。実際の復帰日。ライブBPをいつ実施し、どう評価されるか。そして復帰後にDHとしてどの程度の起用になるか。これらはいずれも未発表であり、「可能性は高い」という監督の言葉は見込みであって約束ではありません。復帰後の打順の見通しは、大谷翔平が戻ると打順はどうなる? 4打数4安打ベッツと“1番の聖域”問題で整理しています。
「24日復帰へ」と「24日は厳しい」が併存しているのは、報道が混乱しているからではなく、判断材料がまだ揃っていない段階だからです。
続報が出るタイミング(現地の試合前会見)
情報が動くタイミングは、ほぼ決まっています。現地の試合前に行われるロバーツ監督の会見、そして試合数時間前のスタメン発表です。日本時間では、いずれも試合当日の午前中にあたります。
確度の高い順に情報源を挙げるなら、(1)ドジャース公式・MLB公式のロースター情報とスタメン発表、(2)現地記者による会見の直接引用、(3)日本の各スポーツ紙の記事、という並びになります。見出しだけで判断せず、その記事が監督の発言を引用しているのか、記者の見立てを書いているのかを見分けると、同じニュースでも読み方が変わってくるはずです。
日本時間9月24日のパドレス戦第2戦。ここに大谷翔平の名前がスタメン表にあるかどうか、当日の朝を待ちたいところです。
関連記事
参考・出典
- ドジャース・大谷翔平24日にも復帰へ 本拠パドレス3連戦へロバーツ監督「可能性高い」(スポーツ報知)
- 大谷翔平、次のパドレス3連戦で復帰か ロバーツ監督が示唆「可能性は十分にある」最短24日(日刊スポーツ)
- 大谷翔平、次のパドレス3連戦中に復帰の可能性…最短復帰は24日の第2戦(中日スポーツ)
- 大谷翔平、対高性能マシン打撃に移行…ロバーツ監督、実戦形式クリアをコーチ陣に〝厳命〟(サンケイスポーツ)
- ロバーツ監督、大谷翔平の〝復帰条件〟言及「強く伝えている」(サンケイスポーツ)
- ドジャースが大谷翔平のIL入りを正式発表「右上腕二頭筋の炎症」8日から適用(日刊スポーツ)
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- 大谷翔平 レギュラーシーズンでの復帰へ前進 ロバーツ監督「痛みはもうない」(テレ東スポーツ)
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