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佐藤瞳がチャイナスマッシュ準優勝、世界8位に|日本女子初のグランドスマッシュ決勝、カットマンの「史上初」と中国の反応


卓球の佐藤瞳選手が、中国・北京で開かれたWTTチャイナスマッシュで、日本女子シングルスとして初めてグランドスマッシュの決勝に進み、準優勝しました。「どんな選手?」「何がすごいの?」と気になった方も多いのではないでしょうか。

この記事では、日本卓球協会やWTTの情報、THE DIGEST、スポーツ報知などの報道をもとに、佐藤選手の快進撃とプロフィールをまとめます。

要点

  • 佐藤瞳選手(28)が、WTTの最高格付けの大会「グランドスマッシュ」で、日本女子シングルス初の決勝進出。準決勝では世界7位の陳幸同選手(中国)に勝った。
  • 10月11日の決勝では、世界1位の王曼昱選手(中国)に0-4で敗れて準優勝。世界ランキングは自己最高の8位に上がった。
  • 守備型の「カットマン」が、中国開催のグランドスマッシュで中国選手を破って決勝に進んだことに、中国でも驚きの声が上がった。

日本女子初のグランドスマッシュ決勝進出|何があった?

準決勝で世界7位の陳幸同選手に4-1で勝利

テレビ東京の卓球情報サイトによると、チャイナスマッシュ2026は、2026年10月1日から11日まで中国・北京で開かれています。

SPREADによると、10日の女子シングルス準決勝で、世界ランキング13位の佐藤瞳選手が、同7位の陳幸同選手(中国)にゲームカウント4-1で勝ち、決勝進出を決めました。各ゲームのスコアは、2-11、11-8、11-7、11-9、11-8です。2人の国際大会での対戦は、ジュニア時代の2014年以来、12年ぶりでした。

グランドスマッシュは、WTT(World Table Tennis)のシリーズで最高峰に位置づけられる大会です。この舞台で、日本女子のシングルスとして初めて決勝に進んだことが、大きな注目を集めています。

第1ゲーム2-11から、4ゲーム連取の逆転

試合は、第1ゲームを陳幸同選手が強打で押し込み、2-11と佐藤選手が大差で落とす立ち上がりでした。しかし第2ゲームから流れが変わり、佐藤選手が4ゲームを連取して逆転しました。

SPREADによると、第2ゲーム終盤の9-8の場面で「促進ルール」が適用されました。促進ルールは、試合が長引いたときに適用されるルールで、レシーブ側が一定回数返球すると、レシーブ側の得点になります。守りを中心に戦うカットマンには厳しくなりやすいルールですが、佐藤選手はその直後にスマッシュで決めるなど、守るだけでなく機を見て強打を仕掛け、主導権を握りました。最後の第5ゲームも、陳幸同選手に打たせる場面を作りながら冷静に試合を運び、11-8で取り切っています。

カットマンとして史上初の快挙

SPREADによると、WTT公式サイトは、佐藤選手が準々決勝に勝った時点で「カットマンとして初めてWTTグランドスマッシュで準決勝へ進出した」と伝えました。そして準決勝にも勝ち、卓球用品メーカーButterflyの北米向けサイトの大会レポートは、佐藤選手を「グランドスマッシュの決勝に進んだ初のカットマン」と紹介しています。

今大会の勝ち上がり

SPREADによると、佐藤選手の今大会の主な勝ち上がりは次のとおりです。

  • 3回戦:世界8位のザビーネ・ヴィンター選手(ドイツ)にストレート勝ち
  • 準々決勝:世界4位の蒯曼選手(中国)を破って勝ち上がった朱思冰選手(中国)とのカットマン対決に4-1で勝利(約1時間の試合)
  • 準決勝:世界7位の陳幸同選手(中国)に4-1で勝利

決勝は王曼昱に0-4、世界ランキングは自己最高の8位

THE DIGESTによると、10月11日の決勝で、佐藤選手は世界1位の王曼昱選手に0-4で敗れ、準優勝でした。終わった瞬間に両選手が疲れ切った様子を見せるほど、長いラリーの続く試合でした。

国際卓球連盟が10月12日に更新した世界ランキングで、佐藤選手は自己最高の8位に上がりました。日本勢では、張本美和選手(3位)、早田ひな選手(6位)に次ぐ順位です。中国のポータルサイト「捜狐」は、佐藤選手を「日本女子卓球界の新たな中心選手の1人となった」と評し、カット主体のプレースタイルの攻略が中国女子代表の課題になったと伝えています。

帰国後の10月18日、佐藤選手はTリーグで日本ペイントマレッツの勝利に貢献しました。会場では長いラリーに大きな歓声が上がり、佐藤選手は「すごくたくさん声をかけていただいて、それはすごい嬉しかったです」と話しています(スポーツ報知)。

佐藤瞳選手が成し遂げた「史上初」

2026年10月10日、中国・北京で開かれているチャイナスマッシュ2026の女子シングルス準決勝で、世界ランキング13位の佐藤瞳選手が、同7位の陳幸同選手(中国)にゲームカウント4-1で勝ちました(SPREAD)。この勝利には、2つの「史上初」があります。

①日本女子として初めて、グランドスマッシュのシングルス決勝へ

1つ目は、日本女子のシングルスとして初めて、グランドスマッシュの決勝に進んだことです(SPREAD)。日本女子にはこれまでも世界のトップクラスで戦う選手がいましたが、グランドスマッシュの女子シングルスで決勝に進んだ選手はいませんでした。

②カットマンとして初めて、グランドスマッシュの決勝へ

2つ目は、カットマンとして初めて、グランドスマッシュの決勝に進んだことです。SPREADによると、WTT公式サイトは、佐藤選手が準々決勝に勝った時点で「カットマンとして初めてWTTグランドスマッシュで準決勝へ進出した」と伝えました。さらに準決勝に勝ち、卓球用品メーカーButterflyの北米向けサイトは、佐藤選手を「グランドスマッシュの決勝に進んだ初のカットマン」と紹介しています。

「異質ラバー使いとしても初」という見方

佐藤選手は、バック面に、一般的な「裏ソフト」とは性質の違うラバー(異質ラバー)を使っています。

そもそもグランドスマッシュとは?

グランドスマッシュは、WTT(World Table Tennis)が主催する大会の中で、最高峰に位置づけられる大会です。男女ともに世界のトップ選手が集まります。

今回のチャイナスマッシュは、テレビ東京の卓球情報サイトによると、2026年10月1日から11日まで北京で開かれています。2026年7月のUSスマッシュ(アメリカ・ロサンゼルス)もグランドスマッシュの1つで、男子シングルスでは松島輝空選手が日本人として初めて優勝しています(テレ東卓球NEWS)。

中国勢の選手層がとても厚い中で、女子シングルスの決勝に日本選手が進んだことは、それだけで大きなニュースです。

カットマンってどんな選手?

台から距離を取り、下回転で返し続ける戦型

カットマンとは、卓球台から距離を取り、下回転をかけたボールで返し続けることを基本とする戦型です。相手が強く打ってきたボールを、ラケットを上から下へ切るように振って返すことから「カット」と呼ばれます。

下回転のかかったボールは、相手にとって持ち上げにくく、ミスを誘いやすいのが特徴です。ラリーが長く続くほど、打つ側にも体力的・精神的な負担がかかります。

守るだけでなく、好機に攻撃へ

カットマンは守備一辺倒と思われがちですが、守りながら相手のミスを誘い、チャンスが来たら自分から攻撃に転じるのも持ち味です。今回の準決勝でも、佐藤選手は守るだけでなく、機を見て強打を仕掛けて主導権を握りました(SPREAD)。

国際大会の上位で見かけにくくなった理由

ボールのスピードや回転が年々強くなり、卓球は高速化しています。台から距離を取って返し続けるカットマンのスタイルは、こうした流れの中で、国際大会の上位で戦うのが難しくなっていると言われます。そのため、今回のようにカットマンがグランドスマッシュの決勝に進むのは、とても珍しい出来事です。

日本のほかのカットマン

日本では、橋本帆乃香選手(デンソー)もカットマンとして存在感を高めています(SPREAD)。2026年7月のUSスマッシュでは、3回戦で佐藤選手と橋本選手の「カットマン対決」も実現しました。今回のチャイナスマッシュの準々決勝では、佐藤選手が中国の朱思冰選手とのカットマン対決にも勝っています。

異質ラバーとは?

一般的な「裏ソフト」との違い

卓球のラケットに貼るラバーには、いくつかの種類があります。多くの選手が使う一般的なラバーが「裏ソフト」で、ボールに強い回転をかけやすいのが特徴です。現代の攻撃型の選手は、両面に裏ソフトを貼るのが主流です。

これに対して、裏ソフトとは違う性質を持つラバーをまとめて「異質ラバー」と呼びます。表ソフト、粒高(つぶだか)、アンチなどがあります。テレビ東京の卓球情報サイトのプロフィールでは、佐藤選手の戦型は「右シェークフォア裏ソフト・バック表ソフトカット型」と紹介されています。フォア面は裏ソフト、バック面は表ソフトという組み合わせです。

相手を惑わせる独特の変化

異質ラバーは、裏ソフトに比べて相手の回転の影響を受けにくかったり、回転量の違うボールを返せたりと、独特の変化を生み出せるのが特徴です。打つ側は、普段の裏ソフト同士の打ち合いとは感覚が違うため、対応が難しくなります。

自分から強い回転をかけにくい弱点も

一方で、異質ラバーは、自分から強い回転をかけて攻めるのは得意ではありません。そのため、高速化が進む現代の卓球で、異質ラバーを武器にトップレベルで戦う選手は少なくなっています。佐藤選手は、この弱点を、カットと攻撃の切り替えで補っているといえます。

陳幸同戦を振り返る|なぜ世界7位に勝てたのか

第1ゲーム2-11から、4ゲーム連取

準決勝の各ゲームのスコアは、2-11、11-8、11-7、11-9、11-8でした(SPREAD)。第1ゲームは陳幸同選手の強打に押され、佐藤選手が大差で落としましたが、そこから4ゲームを続けて取り、逆転で勝ちました。

「促進ルール」の中でも崩れなかった

試合が長引くと、「促進ルール」が適用されることがあります。促進ルールが適用されると、レシーブ側が13回返球すると、レシーブ側の得点になります。ラリーを長く続けるカットマンにとっては、厳しくなりやすいルールです。

SPREADによると、この試合では第2ゲーム終盤の9-8の場面で促進ルールが適用されました。佐藤選手はその直後にスマッシュでゲームポイントを握り、11-8で第2ゲームを取ります。第3ゲームでは、促進ルールの中で陳幸同選手のレシーブミスが続き、佐藤選手がリードを広げました。守るだけでなく、ラリーの中で意表を突く強打を見せたことが、流れを引き寄せました。

中国メディアの評価

SPREADによると、中国メディア『上観新聞』は、「驚異的な持久力と攻守のバランスの取れたプレースタイルを武器に、佐藤は次々と強敵を退けて決勝進出を果たした」と伝えています。

佐藤瞳選手のプロフィール

28歳、北海道出身のカットマン

テレビ東京の卓球情報サイトのプロフィールによると、佐藤瞳選手は1997年12月23日生まれ、北海道出身で、身長は163cm、所属は日本ペイントグループです。2026年10月時点で28歳です。

戦型は「右シェークフォア裏ソフト・バック表ソフトカット型」と紹介されています。カットマンとは、台から距離を取り、下回転をかけた返球で粘りながら相手のミスを誘い、好機を見て攻撃に転じる戦型です。佐藤選手は、バック面に、一般的な裏ソフトとは性質の違う表ソフトラバーを使っています。

主な成績

テレビ東京のプロフィールに載っている主な成績は、次のとおりです。

  • 2026年:WTTスターコンテンダー・ドーハ 女子シングルス 準優勝
  • 2024年:WTTファイナルズ福岡 女子ダブルス 優勝
  • 2022年:日本リーグ・ビッグトーナメント 女子シングルス 優勝
  • 2021年:日本リーグ・ビッグトーナメント 女子シングルス 優勝
  • 2019年:世界卓球 女子ダブルス 銅メダル

28歳での快進撃

1月のドーハで準優勝

テレビ東京の卓球情報サイトによると、2026年1月のWTTスターコンテンダー・ドーハでは、当時世界ランキング29位だった佐藤選手が、3回戦で世界4位の蒯曼選手(中国)を破るなど、4試合連続のストレート勝ちで決勝に進みました。決勝では、元世界1位の朱雨玲選手(マカオ、当時世界5位)に、2ゲームを先取しながら2-4で逆転負けし、準優勝でした。

7月のUSスマッシュで、世界2位の王曼昱選手にストレート勝ち

SPREADによると、ワイルドカードで出場した7月のUSスマッシュでは、2回戦で世界2位の王曼昱選手(中国)にストレートで勝つ大金星を挙げました。試合後には、「まさか3-0で勝てるとは……」と話し、ドイツのカットマンの戦いを研究していたことも明かしています。

続く準々決勝では、世界7位(当時)の蒯曼選手と1時間半にわたる激闘になり、最終第7ゲームを16-18で落として、ゲームカウント3-4で惜しくも敗れました。

世界ランキングは日本勢4番手の13位に

SPREADによると、佐藤選手は今季の好調で世界ランキングを13位まで上げ、日本勢では4番手になっています。1月のドーハのときは29位だったので、大きく順位を上げたことになります。ランキングは大会ごとに更新されるため、最新の順位はWTTの公式ランキングで確認してください。

中国メディアも注目

SPREADによると、中国メディア『上観新聞』は、「グランドスマッシュ決勝に進出した初のカットマン、この日本人選手はいかにして台頭したのか?」という見出しで佐藤選手を取り上げ、「驚異的な持久力と攻守のバランスの取れたプレースタイル」を紹介しました。記事では、決勝の相手・王曼昱選手の「カット主戦型の佐藤瞳選手がグランドスラム大会の決勝に進出したことは、彼女の実力とコンディションが極めて優れていることの証明です」というコメントも伝えられています。

海外ファンの反応

THE ANSWERによると、WTT公式の動画には、SNS上の海外ファンから、次のようなコメントが寄せられました。

  • 「彼女は凄すぎるわ。見ていて楽しかった」
  • 「なんて試合なの!やったー!」
  • 「素晴らしい選手だ」
  • 「促進ルールあったのに凄い勝利だね」
  • 「決勝もがんばれ」

佐藤選手のプレーそのものを楽しみ、たたえる声が中心です。促進ルールの中での勝利に驚く声や、決勝への応援の声も寄せられています。なお、これは報道で紹介された一部のコメントで、SNS全体の反応を網羅したものではありません。

中国メディアと中国のネット上の反応

中国メディア「SOHU」の分析

THE ANSWERによると、中国メディア「SOHU」は、陳幸同選手が第1ゲームを11-2と軽々と取ったものの、その後の4ゲームでカット戦術に翻弄されたと伝えました。

第2ゲームについては、「佐藤は守勢に回ってカットをするばかりでなく、積極的に攻撃を仕掛けた。陳幸同はサーブレシーブの際に明らかにプレッシャーを受けており、ミスを連発した」と分析しています。激しいラリーで陳幸同選手が体力面、精神面ともに大きく消耗したとも指摘し、「佐藤の成功は彼女の技術によるものでもあるが、試合における彼女のリズムの把握や心理的な安定によるところも大きい」とたたえました。

中国メディア「上観新聞」も注目

SPREADによると、中国メディア『上観新聞』は、「グランドスマッシュ決勝に進出した初のカットマン、この日本人選手はいかにして台頭したのか?」という見出しで佐藤選手を取り上げ、「驚異的な持久力と攻守のバランスの取れたプレースタイル」を紹介しています。

中国のネット上の声

THE ANSWERによると、中国のネット上では、カットマンの戦い方に脅威を感じるような反応が相次ぎました。紹介された声のうち、主なものは次のとおりです。

  • 「第1ゲームで勝ったと思ったのに、全く敵わなかった」
  • 「この日本人選手は守りが固くて、陳幸同がいくら攻撃しても効かない感じだった」
  • 「フォアハンドがしっかりした選手でなければ、カットマンに対抗できない」
  • 「日本人選手はカットが使えるのに、中国チームのコーチは研究していないのだろうか」

結果を素直に受け止めつつ、カットマンへの対策を課題として挙げる声が目立ちます。ただし、これらはネット上の一部の声で、中国のファン全体の意見を代表するものではありません。中国チームが実際にどのような対策をしているかも、報道では明らかになっていません。

「日本の3番手に浮上」という報道も

THE ANSWERによると、中国メディア「網易新聞」は、「大器晩成の彼女は、WTTグランドスマッシュの決勝に進出して、世界ランキングでは大藤沙月を抜き、張本美和、早田ひなに続く存在となった」と伝えています。

一方、日本のSPREADは、大会前の時点で佐藤選手を「日本勢4番手の13位」と紹介しています。今大会の結果を受けたランキングの変化は、WTTの公式ランキングで確認してください。

まとめ

  • 佐藤瞳選手は、WTTチャイナスマッシュで日本女子シングルス初のグランドスマッシュ決勝に進み、世界1位の王曼昱選手に0-4で敗れて準優勝しました。
  • 準決勝では世界7位の陳幸同選手に勝つなど、守備型のカットマンとして中国選手を相手に躍進しました。
  • 世界ランキングは自己最高の8位に上がり、中国のメディアも「日本女子卓球界の新たな中心選手の1人」と警戒しています。

参考・出典