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西山朋佳と福間香奈の白玲戦をおさらい|ライバルが争った「女性初の棋士」への道


2026年10月10日、将棋の第6期ヒューリック杯白玲戦7番勝負で、西山朋佳白玲が福間香奈女流4冠を破り、女性として初めて「棋士」になる資格を得ました。ニュースで結果を知り、「どんなシリーズだったの?」「挑戦者の福間香奈さんってどんな人?」と気になった方も多いのではないでしょうか。

結論から申し上げると、今回の白玲戦は、西山さんが4勝1敗で防衛し、白玲4連覇・通算5期目を獲得したシリーズでした。対戦相手の福間さんは、かつて「里見香奈」の名前で活躍し、女性で初めて三段リーグに入った実績を持つ、女流棋界を代表する棋士です。2人はいずれも棋士編入試験に挑戦した経験があり、「女性初の棋士」という目標を追いかけてきたライバル同士でもあります。

この記事では、日本将棋連盟の公式発表、共同通信、マイナビニュース、神戸新聞、スポーツニッポンなどの報道をもとに、白玲戦の流れと2人の歩みを整理します。情報は2026年10月11日時点のものです。

第6期白玲戦7番勝負の結果

まずは、今回の白玲戦がどのようなシリーズだったのかを振り返りましょう。白玲戦は「女流順位戦」とも呼ばれ、女流タイトル戦のなかでは唯一の七番勝負です。All About ニュース(2026年8月20日)によると、賞金は4000万円と、女流タイトルの中で突出して高額とされています。

4勝1敗で西山さんが4連覇(通算5期)

日本将棋連盟の公式サイトと共同通信の報道によると、第6期白玲戦7番勝負の各局の日程と結果は、次のとおりです。

  • 第1局(8月22日、千葉県浦安市):後手の西山白玲が128手で勝ち
  • 第2局(8月29日、鹿児島県指宿市):後手の福間女流4冠が176手で勝ち
  • 第3局(9月12日、奈良市):西山白玲が166手で勝ち
  • 第4局(9月26日、京都市):先手の西山白玲が125手で勝ち
  • 第5局(10月10日、金沢市):後手の西山白玲が118手で勝ち

第1局を西山さんが制し、第2局で福間さんが勝って1勝1敗となりました。マイナビニュースの記事(2026年9月13日)によると、第3局は相振り飛車の戦いとなり、西山さんが二転三転の終盤を制して166手で勝利しました。第4局も西山さんが125手で勝ち、防衛に王手をかけました(共同通信)。

そして10月10日の第5局で西山さんが勝利し、4勝1敗で白玲位を防衛しました。白玲4連覇・通算5期目となり、永世称号「クイーン白玲」の資格と、女性初となる棋士の資格を同時に獲得しました。

第5局:金沢での熱戦、得意の向かい飛車から118手で勝利

日本将棋連盟によると、第5局の会場は金沢市のホテル日航金沢でした。共同通信によると、後手の西山さんが118手で勝利しました。FNNプライムオンラインによると、対局は8時間半に及ぶ熱戦でした。

戦型について、スポーツニッポンは次のように伝えています。2人はともに振り飛車を得意とする「振り飛車党」ですが、この対局では先手の福間さんが居飛車の対抗形を選びました。これに対し、西山さんは得意の向かい飛車に進めました。先に福間さんに竜と馬をつくられる苦しい展開となりましたが、西山さんは中央と9筋から攻めに転じ、押し切ったとされています。

対局後、西山さんは「今シリーズ、今日も苦しく、星取りが逆でもおかしくない接戦」と振り返りました。シリーズを通して、両者の実力が拮抗していたことがうかがえます。

福間香奈とは?(旧姓・里見香奈)

挑戦者の福間香奈さんは、どのような棋士なのでしょうか。ここでは、福間さんの経歴を報道で確認できる範囲で紹介します。

Wikipedia(Weblio掲載)によると、福間さんは1992年3月2日生まれ、島根県出身です。2024年からは福間姓で活動していて、それ以前は里見香奈の名前で知られていました。2026年10月時点で34歳で、今回の白玲戦には女流4冠として臨みました。

2008年度、16歳8カ月で初タイトル(倉敷藤花)

Wikipediaによると、福間さんは2008年度、16歳8か月で初めてのタイトルとなる倉敷藤花を獲得しました。その後、数多くの女流タイトルを獲得し、女流棋界の第一人者として活躍してきました。

今回の白玲戦について、西山さんは福間さんを「絶対王者」と表現しています。その言葉からも、福間さんが女流棋界で長く頂点に立ってきた存在であることが分かります。Wikipediaの西山さんの記事にある記録表では、福間さんの女流タイトル通算獲得数は69期で、歴代1位とされています。

女性で初めて三段リーグに入り、棋士編入試験に2度挑戦

福間さんは、棋士を目指す挑戦を続けてきたことでも知られています。Wikipediaによると、福間さんは2013年に奨励会三段に昇段し、2014年4月からの三段リーグに、女性として初めて参加することになりました。三段リーグは、棋士になるための最終関門です。

さらに、福間さんは棋士編入試験にも2度挑戦しています。神戸新聞の記事(2022年10月13日)によると、1回目は里見香奈の名前で活動していた2022年で、新人棋士との5番勝負で0勝3敗となり、不合格でした。2回目は2026年1月からで、神戸新聞(2026年3月)によると、このときも初戦から3連敗で不合格となりました。福間さんは「力不足を実感した」と語りつつ、挑戦を続けたい気持ちがあると話していました。

スポーツニッポンは、資格を獲得した西山さんが慎重に言葉を選んだ背景として、「女性で初めて三段リーグに入り棋士編入試験にも2度挑んだ先輩への敬意だったろう」と伝えています。

西山朋佳とは?「剛腕」の逆転劇

続いて、今回資格を獲得した西山朋佳さんの歩みを紹介します。スポーツニッポンは、西山さんの将棋の代名詞を、「剛腕」の愛称で知られる逆転劇と紹介しています。

1995年生まれ、大阪府出身。2010年に奨励会入会、2021年4月に女流棋士に転向

Wikipediaによると、西山さんは1995年6月27日生まれ、大阪府出身の31歳です。伊藤博文七段の門下で、2010年3月に関西奨励会に入会し、2014年1月に初段、2015年12月に三段に昇段しました。

2020年3月に最終日を迎えた三段リーグでは、14勝4敗で3人が並び、順位の差で西山さんは次点となって、女性初の四段昇段をあと一歩で逃しました。その後、2021年4月に女流棋士に転向しています。女流棋士となってからは、白玲を4連覇するなど、女流棋界のトップとして活躍し、2026年10月時点で女流4冠を保持しています。

2024年の編入試験は、あと1勝で合格だった

西山さんも、福間さんと同じく棋士編入試験に挑戦しています。Wikipediaによると、2024年9月に始まった棋士編入試験では、2勝2敗で迎えた第5局に勝てば合格という場面まで迫りましたが、この対局に敗れ、2勝3敗で不合格となりました。

三段リーグではあと一歩、編入試験ではあと1勝と、西山さんは何度も棋士への扉の前に立ってきました。そして今回、2025年6月に新設された「白玲5期」という新しいルートで、初めて棋士になる資格を手にしたことになります。

2人が語ったこと

最後に、白玲戦を終えた2人の言葉を紹介します。

西山さん「競争を意識しているわけではない」「絶対王者から結果をあげられるのは光栄」

スポーツニッポンの一問一答で、挑戦者の福間さんより先に資格を得たことについて問われた西山さんは、「競争を意識しているわけではないが、このシリーズを勝てたことをうれしく思う。絶対王者から結果をあげられるのは光栄」と答えました。

権利を行使するかどうかについては、「盤上に集中することを心がけていたので、すぐに答えを出せる状況ではない」と話すにとどめました(共同通信)。さらに、「私自身の問題ではなく、お世話になっている方や家族もいる。冷静な状態で考え直したい」と、慎重な姿勢を示しています(スポーツニッポン)。規定により、2週間以内に判断が下されます。詳しくは、西山朋佳が女性初の棋士へで整理しています。その後、西山さんは10月26日に権利の行使を表明しました(詳しくは西山朋佳が女性初の棋士へ)。

福間さんのコメントは確認できていない

第5局で敗れた福間さんのコメントについては、今回の調査では、報道の本文を確認することができませんでした。そのため、福間さんがシリーズや西山さんの資格獲得について何を語ったのかは、現時点では未確認です。

福間さんの発言が確認できた場合は、この記事に追記します。各報道機関の記事や、日本将棋連盟の中継サイトなどでご確認ください。

まとめ|西山さんが女性初の棋士へ

第6期白玲戦7番勝負は、西山朋佳白玲が福間香奈女流4冠を4勝1敗で破り、4連覇で通算5期目を獲得するシリーズとなりました。第5局は金沢での熱戦となり、西山さんが得意の向かい飛車から118手で勝利しました。西山さんは「星取りが逆でもおかしくない接戦」と振り返っています。

福間さんは、女性で初めて三段リーグに入り、棋士編入試験に2度挑戦してきた女流棋界の第一人者です。西山さんも、三段リーグではあと一歩、編入試験ではあと1勝という経験を重ねてきました。西山さんは白玲5期という新しいルートで女性初の棋士の資格を得て、10月26日に権利の行使を表明しました。2027年4月1日付で、四段・フリークラスの棋士になります(ABEMA TIMES)。

2人がそれぞれ追いかけてきた「棋士」への道で、西山さんが先に扉を開けました。福間さんの今後の挑戦にも注目です。

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参考・出典