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スケボー女子パークで長谷川瑞穂が金、日本は3連覇|世界ランク1位の15歳と、日本のスケボーが強い理由


愛知・名古屋アジア大会のスケートボード女子パークで、15歳の長谷川瑞穂選手が金メダルを獲得しました。2位に8点以上の差をつける圧勝で、日本勢としてはこの種目の3大会連続の金メダルです。ニュースを見て、「長谷川瑞穂ってどんな選手?」「なぜ日本のスケボーは10代がこんなに強いの?」と気になった方も多いのではないでしょうか。

この記事では、女子パーク決勝の結果と長谷川選手のプロフィール・経歴を紹介します。あわせて、アジア大会の女子パークで日本が3連覇するまでの歴史や、日本のスケートボードで10代の選手が活躍する背景、パークという種目のルールと点数のつけ方も解説します。

女子パーク決勝の結果

長谷川が94.03点で、2位に8点以上の差

2026年9月25日、愛知県国際展示場でアジア大会のスケートボード女子パーク決勝が行われました。長谷川瑞穂選手は94.03点をマークし、金メダルを獲得しています。

YBS山梨放送によると、長谷川選手は前日24日の予選で89.15点を出し、全体トップで決勝に進みました。決勝では1本目からいきなり88.83点をマークしてトップに立ち、2本目にはさらに得点を伸ばして94.03点を出しました。TBS NEWS DIGによると、銀メダルはチャイニーズ・タイペイの林逸凡選手で85.15点でした。長谷川選手は2位に8点以上の差をつける、他を寄せつけない内容でした。

予選から決勝まで一度もトップを譲らず、アジア大会の初出場で頂点に立った長谷川選手の実力は、世界ランキング1位の肩書きにふさわしいものでした。日刊スポーツは、長谷川選手の好きな科目が「古文」であることも紹介しており、15歳らしい素顔にも注目が集まっています。

銀は林逸凡、銅は岡本碧優

同じ決勝では、2021年の東京五輪で4位に入った岡本碧優選手(MKグループ)が、2回目の82.86点で銅メダルを獲得しました。岡本選手は東京五輪のあと一時競技から離れ、2025年7月に復帰したばかりです。2人の日本選手がそろって表彰台に上がりました。岡本選手のこれまでの歩みは「岡本碧優の今は?東京五輪で泣き崩れた15歳が「笑顔で戻ってきた」アジア大会銅メダルまで」で詳しく紹介しています。

銀メダルは、チャイニーズ・タイペイの林逸凡選手(85.15点)でした(TBS NEWS DIG)。

長谷川瑞穂とは

山梨県出身の15歳

長谷川瑞穂(はせがわ・みずほ)選手は、2010年10月生まれの15歳で、山梨県の出身です(YBS山梨放送)。世界ランキング1位として今大会に臨みました。

スケートボードを始めたのは5歳のときです。スケートボードメディア「FINEPLAY」のインタビューによると、スノーボードの雪のない季節の練習としてスケートボードを始めたことがきっかけでした。

長谷川選手はスケートボードについて、「スケートボードって、普通に生活している中で必要ないんですけど、私の中では絶対に必要なものというか、毎日やらないとこう落ち着かないことなんです」と語っています。同じインタビューでは、高く飛び出す「ハイエアー」のスピード感が大好きだと話し、海外の大会で空中で前方に宙返りしながら板をつかむ「フロントフリップインディグラブ」を初めて決めたことも振り返っています。

12歳で日本オープン優勝、2025年日本選手権優勝、2026年3月の世界選手権は2位

長谷川選手は、小学生のころから国内のトップ選手として頭角を現してきました。主な戦績は次のとおりです。

  • 2023年:日本オープン優勝(12歳)
  • 2024年:世界選手権バート(パークとは別の、巨大なU字型ランプで競う種目)で銀メダル、世界選手権パーク5位、日本選手権2位
  • 2025年:6月にWSTパーク・ワールドカップ・ローマ大会で初優勝(14歳、93.34点)、10月に日本選手権優勝
  • 2026年3月:世界選手権パーク(ブラジル・サンパウロ)2位(84.36点)
  • 2026年4月:日本オープン優勝(通算2度目)
  • 2026年:WSTパーク・ワールドカップ・ローマ大会(ロス五輪予選の初戦)で優勝
  • 2026年9月:アジア大会 女子パーク金メダル

2024年のパリ五輪を目指したシーズンには、世界ランク6位に入りました。しかし、ランキングで自分より上位に日本選手が3人いたため、1つの国から1種目最大3人という出場枠の制限により、パリ五輪には出場できませんでした。時事通信は今回の金メダルを「長谷川、悔しさ糧に金」という見出しで伝えています。

その後の長谷川選手は、2025年のWSTパーク・ワールドカップ・ローマ大会で、五輪メダリストを抑えて14歳で初優勝しました。2026年3月にサンパウロで行われた世界選手権(大会名は「世界選手権2025サンパウロ」)では、優勝したスカイ・ブラウン選手(イギリス)に次ぐ2位に入っています。2028年ロサンゼルス五輪の予選の初戦となった2026年のローマ大会でも優勝し、ロス五輪の代表争いで大きく前進しました。FINEPLAYのインタビューでは、目標として「ロサンゼルスオリンピック出場」を掲げています。

女子パーク3連覇の歴史

2018年の四十住さくら、2023年の草木ひなの、そして今回の長谷川瑞穂

スケートボードがアジア大会の正式競技になったのは、2018年のジャカルタ・パレンバン大会からです。女子パークでは、この初回大会から日本が金メダルを独占しています。

  • 2018年 ジャカルタ・パレンバン大会:四十住さくら
  • 2023年 杭州大会:草木ひなの
  • 2026年 愛知・名古屋大会:長谷川瑞穂

2018年に金メダルを獲得した四十住さくら選手は、その後2021年の東京五輪で女子パークの初代金メダリストになりました。2023年の杭州大会で金メダルを獲得した草木ひなの選手も、国内外の大会で活躍を続けています。アジア大会の金メダリストが世界の舞台でも活躍してきた流れを考えると、長谷川選手にもロス五輪での活躍が期待されます。

男子パークでも、今大会で15歳の永原依弦選手が金メダル、志治群青選手が銅メダルを獲得しました(「永原依弦・志治群青とは?スケボー男子パークで金と銅、15歳の中学生コンビの経歴と読み方」)。男女ともに10代の選手がアジアの頂点に立ったことは、日本のスケートボード界の選手層の厚さを示しています。

日本のスケボーはなぜ10代が強い?

東京五輪以降に増えた練習環境と、低年齢から始める流れ

今大会のスケートボードでは、女子パークの長谷川瑞穂選手、男子パークの永原依弦選手と志治群青選手と、15歳の選手が次々にメダルを獲得しました。東京五輪でも、女子パークの四十住さくら選手(当時19歳)が金、開心那選手(当時12歳)が銀を獲得するなど、日本のスケートボードでは10代の活躍が目立っています。その背景として、よく次のような点が挙げられます。

1つ目は、練習環境の広がりです。スケートボードが東京五輪の正式競技になったことをきっかけに、各地でスケートパークが増えたといわれています。本格的なパークで練習できる場所があることで、子どものうちから高いレベルの練習に打ち込みやすくなっています。

2つ目は、早い時期から競技を始める流れです。長谷川選手は5歳でスケートボードを始めました。男子パークの志治選手も4歳でスケートボードを始めています。幼いころから長い時間ボードに乗ってきた経験が、若くして世界と戦える技術につながっていると考えられます。

3つ目は、若い選手同士が競い合う国内の環境です。日本オープンや日本選手権では、10代の選手が表彰台を争う場面が多く見られます。長谷川選手がパリ五輪に出られなかったように、国内の代表争い自体が世界トップレベルの厳しさです。そうした環境が、選手の成長を後押ししていると考えられます。

ただし、こうした要因がどの程度影響しているのかを示す明確なデータがあるわけではありません。選手一人ひとりの努力や才能に加え、複数の要因が重なった結果とみるのが適切でしょう。

パークってどんな種目? 点数のつけ方

スケートボードの五輪種目には、「ストリート」と「パーク」の2種目があります。ストリートは、階段や手すり、坂道など街中を模したコースで技を競う種目です。一方のパークは、深いすり鉢状のくぼみ(ボウル)や曲面を組み合わせた複雑なコースを滑り、壁を駆け上がって空中に飛び出す「エア」などの技を競います。

パークの見どころは、ボウルの縁から高く飛び出して、空中で体や板を回転させる迫力のある技です。空中で1回転半する「540(ファイブフォーティー)」や、前方宙返りの「フリップ」系の技など、スケートボードの中でもダイナミックな演技が見られます。スピードを落とさずにコース全体をつなげて滑る「流れ(フロー)」も重要です。

採点は、複数のジャッジがそれぞれのランを100点満点で評価します。主な評価のポイントは、技の難しさ、技の完成度、高さやスピード、技の種類の多さ、コースの使い方などです。転倒すれば大きく得点が下がるため、難しい技に挑戦しながらも、最後まで乗り切ることが求められます。

TBS NEWS DIGによると、今大会の決勝では全選手が3本滑り、上位5人が最後の4本目(ゴールデンラン)に進みます。最も得点が高いランが採用される仕組みです。長谷川選手は、2本目で出した94.03点が優勝スコアとなりました。

まとめ

長谷川瑞穂選手とアジア大会女子パークについて、この記事のポイントを整理します。

  • 2026年9月25日のアジア大会女子パーク決勝で、長谷川瑞穂選手が94.03点で金メダル。銀の林逸凡選手(85.15点)に8点以上の差をつけ、岡本碧優選手が銅メダル
  • 長谷川選手は2010年10月生まれ、山梨県出身の15歳で世界ランキング1位。5歳からスケートボードを始めた
  • パリ五輪は国内の代表争いで出場を逃したが、その後ローマのワールドカップを2連覇(2026年はロス五輪予選の初戦)し、2026年3月の世界選手権で2位
  • 女子パークは、2018年の四十住さくら選手、2023年の草木ひなの選手に続き、日本が3大会連続の金メダル

パリ五輪に出られなかった悔しさを力に変え、15歳でアジアの頂点に立った長谷川選手の次の目標は、2028年のロサンゼルス五輪です。世界ランキング1位として迎える五輪への道のりに、これからも注目していきましょう。

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参考・出典