アジア大会

宮崎友花とは?20歳で世界ランキング7位のバドミントン選手|経歴・強さと、アジア大会で対戦したシンドゥの実績


愛知・名古屋アジア大会のバドミントンで、深夜0時過ぎに試合が始まったことで一躍注目を集めた宮崎友花(みやざき・ともか)選手。ニュースで名前を知って、「どんな選手なの?」「20歳で世界7位ってすごいの?」「対戦相手のシンドゥって誰?」と気になった方も多いのではないでしょうか。

この記事では、宮崎友花選手のプロフィールと、世界ランキング上位に上り詰めるまでの歩み、プレースタイルの特徴を整理します。あわせて、アジア大会での戦いぶりと、3回戦で対戦したインドのシンドゥ・プサルラ選手の実績、2人の過去の対戦成績も紹介します。

宮崎友花のプロフィール

年齢・出身・所属(ACT SAIKYO)

宮崎友花選手の基本的なプロフィールは次のとおりです(本人の公式サイト、JOC、Wikipediaなどによる)。

  • 生年月日:2006年8月17日(20歳)
  • 出身地:大阪府大阪市
  • 出身校:山口県立柳井商工高等学校
  • 所属:ACT SAIKYO(山口県周南市)
  • 種目:女子シングルス
  • 身長:165cm(英語版Wikipediaによる)
  • 利き手:右

大阪で生まれた宮崎選手は、中学から山口県に移り、高校はバドミントンの強豪として知られる柳井商工高校に進みました。高校卒業後の2025年4月に、地元・山口県周南市に拠点を置くACT SAIKYOに加入しています(加入の決定は2024年10月に発表)。本人の公式サイトによると、小学生のときには全国大会で3位に入っており、早くから全国レベルで活躍していた選手です。

J SPORTSの選手紹介では、左右で色の違う靴ひもを使うスタイルが学生の間で人気になっていることも紹介されています。20歳ながら日本女子シングルスの次世代を担う存在として、今大会では団体戦と個人戦の両方で日本代表に選ばれました。

世界ランキング7位までの歩み

宮崎選手が一躍注目されたのは、高校1年生だった2022年10月です。スペインのサンタンデールで行われた世界ジュニア選手権の女子シングルスで優勝し、この種目で日本人4人目の世界ジュニア女王になりました。その後も高校の全国大会で結果を残し、2023年には全国高校選抜と全国高校総体(インターハイ)でそれぞれ2冠を達成しています。

シニアの国際大会でも、高校生のうちから結果を出しました。主な歩みを時系列でまとめると、次のようになります(Wikipediaなどによる)。

  • 2023年:インドネシア・マスターズII(BWFワールドツアー・スーパー100)でシニアの国際大会初優勝。韓国マスターズ(スーパー300)で準優勝
  • 2024年3月:オルレアン・マスターズ(スーパー300)で優勝。17歳でワールドツアーのスーパー300を制した
  • 2024年9月:中国オープン(最高グレードのスーパー1000)で準優勝
  • 2024年12月:全日本総合選手権で初優勝。高校生の女王は10年ぶり
  • 2025年:台北オープン(スーパー300)で優勝。全英オープンでベスト8、インドオープンとタイオープンでベスト4。6月に世界ランキング自己最高の6位
  • 2024年・2026年:女子の国別対抗戦ユーバー杯で銅メダル。2025年には男女混合の国別対抗戦スディルマン杯でも銅メダル

アジア大会の報道では、宮崎選手は「世界ランキング7位」と紹介されています。世界ランキングは大会の成績によって毎週変動するため、時期によって6位から9位前後の間で推移しています。いずれにしても、20歳で世界のトップ10に定着していることは、日本女子シングルスの中でも際立った実績です。

宮崎友花の強み・プレースタイル

専門家や本人のコメントから

宮崎選手のプレースタイルについて、J SPORTSの選手紹介では「スピードがあり、球の落下点に早く入り、相手の狙いの逆を突く配球ができる」と紹介されています。さらに、「上からのショットは打ち分けが巧みで相手に配球を読ませず、キレのある球を打つ」とも評価されています。

バドミントンの女子シングルスでは、シャトルの落下点に素早く入ることで、相手に考える時間を与えずに攻撃を仕掛けることができます。宮崎選手は、スピードを生かして早いタイミングで球をとらえ、相手の予想と逆のコースに配球することで主導権を握るタイプの選手といえます。上から打つショット(スマッシュ、ドロップ、クリアなど)の打ち分けがうまく、同じフォームから違う球を打てるため、相手は次の球を読みにくくなります。

一方で、課題も見えています。アジア大会の女子団体決勝で中国の陳雨菲(チェン・ユーフェイ)選手に10-21、11-21で敗れたあと、宮崎選手は「スタートは良かったが、相手も簡単には主導権を譲ってくれなかった。苦しい状況になったとき、どう対応すべきか分からず、厳しい試合になってしまった」と振り返っています(東スポWEBによる)。世界のトップ選手を相手に、劣勢になったときの立て直し方が、今後の成長のポイントになりそうです。

本人は、団体戦の経験について「団体戦では多くの良い経験を積むことができた。それを個人戦に生かして、もっと良いプレーをしたい」とも話していました。J SPORTSによると、宮崎選手は2028年ロサンゼルス五輪での金メダル獲得を目標に掲げています。

アジア大会での戦いぶり

1回戦・2回戦の結果

宮崎選手は、今大会でまず女子団体戦に出場しました。日刊スポーツによると、9月22日の準々決勝でインドの19歳の選手にストレートで勝ち、国際総合大会デビュー戦を白星で飾りました。日本は9月23日の準決勝にも勝って決勝に進み、4大会連続のメダルを確定させました(日刊スポーツ)。9月24日の決勝では、0-2で迎えた第3試合(第2シングルス)で世界ランキング4位の中国・陳雨菲選手に10-21、11-21で敗れ、日本は中国にストレート負けで銀メダルとなりました(日刊スポーツ、東スポWEB)。宮崎選手は試合後、「チームが私を頼りにしてくれていたのに、勝てなかったことが悔しい」と涙を見せました。

団体戦のあとに始まった個人戦の女子シングルスでは、宮崎選手は26日の2回戦から登場しました。大会結果をまとめたサイト(TakeoriLab)によると、2回戦ではモンゴルの選手に21-5、21-5で快勝しています。女子シングルスは2回戦と3回戦を同じ日に行う日程で、宮崎選手は同じ26日のうちに3回戦を迎えました。

陳雨菲選手は2021年の東京五輪で女子シングルスの金メダルを獲得した選手です。

3回戦はシンドゥに0-2(9-21、13-21)

3回戦の相手は、インドのシンドゥ・プサルラ選手でした。この試合は、26日に予定されていながら大幅に遅れ、日付が変わった27日の午前0時8分に始まりました。宮崎選手は0-2(9-21、13-21)のストレートで敗れ、個人戦は3回戦(ベスト16)で姿を消しました。

深夜の試合開始をめぐっては、SNSで大会運営への批判が相次ぎました。ただし、宮崎選手自身が敗戦の原因として試合時間に触れたという報道は確認できていません。この記事では、敗戦と試合時間を結びつけることは控えます。深夜の試合になった経緯は「宮崎友花の試合はなぜ深夜0時過ぎに?|アジア大会バドミントンで何が起きたのか、日程と進行の仕組みから解説」で詳しくまとめています。SNSに寄せられた声や、インドメディアの受け止め方、テニスの深夜試合を減らすルールとの違いは「アジア大会バドミントン、深夜の試合にSNSで批判が殺到|観客・インドメディアの反応と、ほかの国際大会との違い」でまとめています。

団体戦と個人戦を合わせて、宮崎選手は今大会で銀メダルを獲得しました。自国開催のアジア大会で、世界のトップ選手と戦った経験は、20歳の宮崎選手にとって大きな財産になるはずです。

対戦相手のシンドゥ・プサルラはどんな選手?

リオ五輪の銀メダリスト、インドを代表する選手

シンドゥ・プサルラ(P.V.シンドゥ)選手は、1995年7月5日生まれ、インドのハイデラバード出身の選手です。インドのバドミントンを世界のトップレベルに押し上げた選手の一人で、インドでは国民的なスター選手として知られています。主な実績は次のとおりです(Wikipediaによる)。

  • オリンピック:2016年リオデジャネイロ五輪で銀メダル、2021年東京五輪で銅メダル
  • 世界選手権:2019年バーゼル大会で金メダル(インド人初の世界チャンピオン)。ほかに銀メダル2個(2017年、2018年)、銅メダル2個(2013年、2014年)
  • アジア大会:2018年ジャカルタ・パレンバン大会で銀メダル
  • その他:2018年BWFワールドツアー・ファイナルズ優勝、2022年コモンウェルスゲームズ(英連邦大会)金メダル。世界ランキングの自己最高は2位(2017年4月)

2大会連続で五輪のメダルを獲得した実績は、インドの選手として際立っています。一方で、近年はけがに苦しんだ時期もあり、インドのメディア『Outlook India』は、2026年1月のマレーシア・オープンを「長いけがによる離脱からの復帰」の大会と伝えていました。

今大会では、シンドゥ選手も26日に2回戦と3回戦の2試合を戦っており、宮崎選手との3回戦に勝って準々決勝に進みました。インドのメディア『The Bridge』も、この試合を「世界ランキング7位の宮崎を21-9、21-13で破った」と伝えています。31歳のベテランとなった今も、アジアのトップレベルで戦い続けています。

宮崎との過去の対戦成績

宮崎選手とシンドゥ選手は、今大会の前にも国際大会で対戦しています。英語版Wikipediaによると、宮崎選手は2024年3月のスイス・オープン2回戦でシンドゥ選手に勝っています。その後、インドのメディア『Outlook India』によると、2026年1月のマレーシア・オープンではシンドゥ選手が21-8、21-13(試合時間33分)で勝ち、対戦成績をシンドゥ選手の2勝1敗としています。

今回のアジア大会での勝利で、対戦成績はシンドゥ選手の3勝1敗となりました。直近の2試合はいずれもシンドゥ選手がストレートで勝っており、宮崎選手にとっては、経験豊富なベテランをどう攻略するかが今後の課題になりそうです。

次の目標は?

今後の出場大会と、2028年ロサンゼルス五輪

アジア大会のあと、宮崎選手が出場する具体的な大会は、執筆時点では確認できていません。バドミントンのトップ選手は、年間を通じてBWFワールドツアーの大会を転戦しており、宮崎選手も秋以降のワールドツアーに出場していくとみられます。また、国内では例年12月に全日本総合選手権が行われており、2024年に初優勝した宮崎選手にとって注目の大会になります。

そして、宮崎選手が最大の目標に掲げているのが、2028年のロサンゼルス五輪です。J SPORTSによると、宮崎選手はロサンゼルス五輪での金メダル獲得を目指しています。ロサンゼルス五輪の出場権は、大会前の一定期間の世界ランキングをもとに決まるため、これからの国際大会での一つひとつの成績が、五輪への道につながっていきます。

日本の女子シングルスには、山口茜選手や奥原希望選手といった世界のトップで長く活躍してきた選手がいます。Yahoo!ニュースのエキスパート記事では、今大会で奥原選手と同じ部屋だった宮崎選手が、奥原選手から刺激を受け「自己肯定感が上がる」と話したことが紹介されています。先輩たちの背中を追いながら、宮崎選手が日本女子シングルスの新たなエースに成長していけるかどうかに注目が集まります。

まとめ

宮崎友花選手とアジア大会での戦いぶり、対戦相手のシンドゥ選手について整理します。

  • 宮崎友花選手は2006年8月17日生まれの20歳、大阪府出身で、柳井商工高校を経てACT SAIKYOに所属。2022年に世界ジュニア選手権で優勝し、2024年の全日本総合で高校生として10年ぶりの女王になった
  • シニアではオルレアン・マスターズや台北オープンで優勝し、中国オープン(スーパー1000)で準優勝。世界ランキングは自己最高6位で、今大会の時点では7位と報じられた
  • アジア大会では団体戦で銀メダルを獲得。個人戦は3回戦でシンドゥ選手に0-2で敗れた
  • シンドゥ選手はリオ五輪銀、東京五輪銅、2019年世界チャンピオンのインドのスター選手で、宮崎選手との対戦成績はシンドゥ選手の3勝1敗となった

自国開催のアジア大会では悔しい結果となりましたが、宮崎選手はまだ20歳です。世界のトップ選手と戦った経験を糧に、2028年ロサンゼルス五輪に向けてどこまで成長していくのか、これからの戦いにも注目していきましょう。

関連記事


参考・出典